伝染性紅斑は、通称「りんご病」と呼ばれる感染症です。
どのような症状ですか？
約10日程度の潜伏期間を経て、顔の両頬に赤い発疹がでてきます。
広い範囲で顔が赤くなり、りんごのような見た目になることから「りんご病」と呼ばれます。
発疹は顔から体、手や足に網目状の発疹がでてきます。
これらの発疹は通常1週間くらいで自然に消えていきます。
原因はなんですか？
ヒトバルボウイルス B19の感染によって起こります。
感染した人の咳やくしゃみの飛沫に含まれるウイルスを吸い込むことによる飛沫感染や、ウイルスがついた手で口や鼻に触れることによる接触感染によって感染します。
注意することはなんですか？
ウイルスが増えるのは、顔に発疹が出始めるまでの間です。
このとき、微熱や風邪のような症状がみられ、ウイルスの排出も多くなりますので、この時期に他の人に感染させます。
しかし、りんご病と診断ができるのは発疹が出てからで、この時期にはウイルスの排出は減り、感染力はほぼなくなっています。
妊娠中、とくに妊娠初期に感染すると、胎児の異常や流産を引き起こすことがあります。
また、大人が感染すると、発疹のほかに関節痛が出ることがあります。
どのように治療、予防しますか？
特別な治療法はありません。
予防接種もありませんので、飛沫感染や接触感染を防ぐため、手洗いをしっかり行い、咳が出ている人は咳エチケットを守りましょう。
保育園や学校で流行が見られる場合、妊娠中や妊娠の可能性があるお母さんは、できるだけ風邪のような症状が出ている子どもとの接触をさけるとよいでしょう。
登園、登校できますか？
特徴的な発疹が出て、診断がつく頃には感染力はなくなっていますので、体調が良ければお休みする必要はありません。
